恋する少年 3rd
さっきそらした目を、
また俺に合わせてきて
「元カレに似てるからじゃなくて、
祐次が、祐次だから
すき・・・・・・」
消えそうなくらい小さな声で、
そっと囁くように言ってくれた。
あさひの顔は真っ赤で、
俺はそれを見てるだけ。
「もう、何か言いなさいよ・・・・」
ちょっと怒って、
ぷぅっと頬を膨らませた。
「キスしていい?」
何か言うとしたらこれしかないと思った。
いつもよりちょっと違う雰囲気だから、
いつもよりちょっと素直になれる。
あさひはちょっと
びっくりした顔してたけど、すぐ
「いいよ・・・・・」
と、小さな声で言って目を閉じた。
あさひに近づいて、
ゆっくり柔らかく赤い唇に
そっと口をつけた。
目を閉じ、キスをしながら俺は誓った。
俺は、これからずっと
あさひのそばにいる。
ずっとあさひに、恋をする。
この恋が、“愛”に変わるその日まで。
★END★