恋する少年 3rd
バサバサバサバサっ!!
何かを落とした大きな音が廊下に響く。
な、なんだぁ?
びっくりして、後ろを振り返る。
見た先には、
ありないくらいの数のプリントと、
底の破れた紙袋を持った、
ありえないくらい整った顔した奴だった。
なんだこいつ。
プリント落としたくせに、
かっこいいぞ、ちくしょう。
アホみたいな対抗心を燃やしてる俺とは対照的に、すぐに駆け寄ってプリントを拾ってる勇作。
その姿を見て、
俺もしゃがんでプリントを集める。
「大丈夫か?」
「スゲーいっぱいあんじゃん!」
「悪い・・・・・・」
周りからは何故か注目の的。
まぁ、男3人が大量のプリント囲って座り込んでたら見るわな。
全部を集め終わり、
俺はちょっと気になってることを聞いてみた。
「なんでこんなにいっぱいプリント持ってんの? てかその破れてる紙袋って何?」