明日への扉
なんか… カワイイ… 篤史。




この時、初めてジックリ顔を見たかもしれない。




いつもドキドキして、私がすぐうつむいてしまうから。





うわっ…まつ毛が長い。



目もクリッとして、リスみたい。



眉毛がりりしくて、男らしい。






「…どうせ、今年も沢山貰うんでしょ? 美味しいチョコ、食べられるよ!」




心はフワフワと…温かいのに。



可愛くない返事しか出来ない。





「じゃあ、作んないのか?」



「うん、残念ながら。」




「…ちぇっ… ババロア、うまかったのになー」



口をとがらせて、頬杖をつく彼。






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