明日への扉
「ただいま…」



「お帰り。ご飯出来てるよ。」




「……うん…」



母の声に促され、ダイニングテーブルに向かう。






正式に入部して、初日の練習を終えて帰宅。



目の前のご飯を見ても…



食欲が出てこない。



「ごめん… 食欲ない…」



「これ食べてみなさい!」



立ち上がろうとした私を、母が引っ張る。



湯気の上がるご飯に、海苔の佃煮。



とりあえず、一口入れた。



すると、そこからドンドン食べられた。




結局、お茶碗一杯、食べてしまった。




疲れすぎて食欲がないなんて…


初めてだ。




ランニング、ボール拾い、筋トレ、素振りの練習…



みんなと同じメニューは、何とかこなせたけど。



体力のない私には精一杯。



明日も…出来るだろうか。




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