明日への扉
夏休みが終わる頃、メンバー内でリーグ戦を行うことになった。



私がペアを組むように言われたのは、同級生でも一番上手い子。




えーっ! 無理だよ! 足引っ張っちゃう…


やっと少し、ボールが返せるようになったくらいなのに。





「よろしくね…」



オドオドと挨拶する私に



「今日は勝ちにいくから。」



と強気な彼女。




どーしよー…






5試合したところで、2勝3敗。




「ごめんね。私なんかと組んじゃったから… 私、下手だから、足引っ張って…」



休憩時間に話しかけた。




「…あのさ… ごめんとか、私なんかとか言ってる暇あったら、もっとガムシャラにやれば? 今の自分の力を必死に出しなよ!!」



彼女は怒鳴り、吐き捨てるように言った。






< 115 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop