明日への扉
「さっきは、ごめん。言い過ぎた。」



練習が終わり、部室で着替えてると、彼女が声をかけてくれた。




「う、ううん。こっちこそ、力になれなくてゴメン…」




「…今日は、どうしても勝ちたくてさ。」



そう言って離れて行った。




彼女は、負けん気も強いけど、その分努力もしてる。



例え、どんな人と組んでも、勝ちたかったんだ。





私は、失敗する度に下を向き、彼女に悪いとビクビクしてた。




確かに、『がむしゃらに』『必死に』なんて出来てなかった。




コーチがどうして私達を組ませたのかは、分からないけど。




今の自分の精一杯の力を出す、努力が必要だった。




技術だけじゃない。



気持ちの持ち方も、大切だ。






それから…




技術的には相変わらずビリだったけど。




「私なんか…」とは言わなくなった。










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