明日への扉
翌日の昼休み。



美穂が近づいてきた。



「びっくりしたね、昨日の千佳。」




「…うん。」



「希も言えばよかったのに…って、あそこじゃ言えないね。」



「…だね。」



「うーん… 希の方が、ずっと前から好きなのにね。」



美穂が、ため息をつく。



中1の時から、ずっと一緒で、私の事を応援してくれてた美穂。




自分の事のようにガッカリしてる姿を見てると…



泣きそうになる。





「ありがと、美穂。でも私だって、付き合ってた訳じゃないしさ。 こういう時って、早く言ったもん勝ちだね。 ハハッ……」




無理して明るく言ってみたけど。



もう、涙がこぼれてしまいそうだ。







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