明日への扉
「どうしたのよー、二人とも!」



しんみりした二人の元へ、加奈が駆け寄ってくる。




加奈は、テニスの下手な私にも丁寧に教えてくれる、優しい子。



クラスも同じで、三人は特に仲が良かった。




美穂は、どう言っていいか、迷ってる。




私は、加奈になら、話してもいい気がした。




「誰にも言わないで」と前置きをして、篤史をずっと好きな事を話した。






「そっか… じゃあ、昨日は辛かったね、希。」



こうやって私の気持ちを考えてくれる、優しい加奈。



「でも完璧片思いだしさ。 もし千佳が告白して、付き合うことになったら… それは仕方ないよ。」



空元気なのが、自分でも分かる。







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