明日への扉

人生初

担任の先生が私たちに背を向け、スラスラと文字を書く。



「みんな、どれか1つは参加するように!」



黒板には文化祭の準備係と、体育祭の競技種目。




うちは秋に、前夜祭、文化祭、体育祭が3日連続で開催される。




前夜祭は男子だけ参加の、ファイヤーストーム。



何故か男子だけで、それも伝統らしい。




文化祭は、クラスで何か企画しなきゃいけない。




「誰か、希望者いるかー?」



先生の声を合図に、パッと手を挙げた。



「おっ、石川、なんだ?」



「私、リレーに出ます。」



おぉーっ、と少しどよめいて、数名が私を見た。





「そうか! 他にやりたい奴! 早い者勝ちだぞ!」



パラパラと手が挙がって、みんなが立候補し始めた。




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