明日への扉
顔が見えて、肩の力が抜けていく。




「…ビックリさせないでよ!」



バカ篤史。




「さっきのチョコ… もらっても、いいのか?」



私が投げるように置いてきたチョコを、手のひらに乗せて差し出す。





それを確認するために…



待ってたの?




こんなのより豪華なチョコ、沢山もらったはずなのに。




何だか… 可笑しくなってきた。



「そんなので良かったら、どうぞ。」




他に誰もいないせいか、暗くて篤史の顔が良く見えないせいか。



久しぶりに素直な気持ちになって、笑った。






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