明日への扉
「違うの、この前、チカンにあって… その人も自転車だったから怖くなって。 で、柴田だったから… 何か、ホッとして。」



すると、いきなりキュッと自転車が止まり、思い切り篤史の背中にぶつかった。





「…何された?」



しっかり足をついて振り返った篤史は、ちょっと怒ってるように見える。




「スカートの上から、足触られた。」



「それだけか?」



「うん。一瞬分からなかったけど。 チカンだ!って思って叫んだら、逃げてった。」





はぁーっと、大きなため息が聞こえた。



「帰りは、大通りを帰れ。」



「うん…親からも言われたんだけど、遅くなったから、近道しちゃって。」






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