明日への扉

勇気

四つ葉のクローバーは、押し花にするため、辞書に挟んだままだった。




でも辞書をめくってクローバーを見るたびに、あのパンクした日を思い出す。



そして、『篤史も私を好きかもしれない』という、加奈の言葉も。






アイツは



私のこと



どう思ってるんだろ。






その気持ちは、日を追うごとに強くなる。






そしてクローバーが乾燥し、辞書から出した頃




「私… 聞いてみようかな。 アイツの気持ち。」



「えっ? 聞くって?」



休み時間にポツリと呟いた私に、加奈が聞き返す。




「今日、手紙渡す! アイツに!」



何故か、キッパリ言い切った。





自分でも、よく分からない


この行動力。




でも… 何かが、私の背中を押すんだ。






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