明日への扉
「どうだった?」




待っててくれた二人に、結果報告。




「うーん… やっと、希が勇気出したのにね。」



残念がる、美穂。





「じゃあ、また今度渡す?」



加奈は再チャレンジを勧めてくれたけど。





もう、無理だった。




自分でも、『今日の私は、どうかしてたんじゃないの?』って思うくらいだもん。




今日で、一生分の勇気を使い果たした気分。




あの人影が近づいて来るとき、死にそうなくらいドキドキしたもん。





これが



会えなかったことが、答えなのかな



なんて、また暗く考えてしまう。






そして、手紙も破り捨ててしまった。








< 158 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop