明日への扉
「大丈夫?! 希!」



みんなが駆け寄ってくれる。 



「うん… 痛っ!」 



立ち上がろうとした時、左の足首がズキンと痛んで座り込んでしまった。




「ちょっと、柴田! 希に謝りなよ!」 



純ちゃんが私の側に立つ男子に、するどい声を投げかける。






「何してんだー! 休み時間終わってるぞ!」



担任の先生の声が聞こえて、みんなビクッと振り返る。




「先生! 柴田くんが石川さんにぶつかって。石川さん、足が痛いみたいです。」



美穂が先生に報告してくれる。



状況が飲み込めなかった私も、それで理解できた。



野球をして遊んでた男子の1人が私にぶつかって、倒れてしまったんだ。





「石川、保健室まで行けるか?」



先生が近寄ってきて支えてくれるけど、やっぱり立てない。






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