明日への扉
篤史の事を聞くと気になるし、心配してしまう。





今は、人の心配をしてる場合じゃない。




自分に挑戦するんだ。










でも…




やっぱり彼の背中が見える所に、座ってしまった。







『6年も思い続けるって、スゴクない?』




美穂に言われた言葉を思い出し、小さく笑った。





そうだね、6年かぁー…。




13才でおんぶしてもらった、あの日から…


18才で手をつないで走るまで。




いろいろあったなー。




そりゃ、付き合ってる人達に比べたら、圧倒的に少ない、小さな思い出だけど。




私にとっては、全部が宝物。




今、こうやって篤史の背中を見てるだけで、すごく幸せ。



この背中を、ずっと見つめて生きていけたら…



どんなに幸せかな。






篤史…




好きだよ。






ははっ…



何言ってるんだろ。





今日は、もう帰ろう。




やっぱり集中できないよ。







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