明日への扉
彼の左手が、私の頭に触れる。
「…とれた?」
「ん… もうちょっと。」
彼が手を乗せてから、1分以上過ぎてる。
それに、何かを取ってる感じはない。
これってさ…
うつむいてた私は、少し視線を上げた。
目の前には、彼の胸元が見える。
「柴田… 背、伸びたね。中1の頃は、同じくらいだったのに…。」
こんなに近くに篤史がいて。
いつもなら、心臓バクバクのはずなのに…。
何故か今は落ち着いて、こんな事が言えた。
「何年前の話だよ。お前だって、でかくなったじゃん。 …中学の時は、弱くて、折れそうだったのに。」
「すいませんね、色黒で。」
「いやっ、あれはっ!」
ちょっと焦った彼が、おかしくて。
「ふふっ…」
オデコを、彼の胸にコツンと当てた。
「…とれた?」
「ん… もうちょっと。」
彼が手を乗せてから、1分以上過ぎてる。
それに、何かを取ってる感じはない。
これってさ…
うつむいてた私は、少し視線を上げた。
目の前には、彼の胸元が見える。
「柴田… 背、伸びたね。中1の頃は、同じくらいだったのに…。」
こんなに近くに篤史がいて。
いつもなら、心臓バクバクのはずなのに…。
何故か今は落ち着いて、こんな事が言えた。
「何年前の話だよ。お前だって、でかくなったじゃん。 …中学の時は、弱くて、折れそうだったのに。」
「すいませんね、色黒で。」
「いやっ、あれはっ!」
ちょっと焦った彼が、おかしくて。
「ふふっ…」
オデコを、彼の胸にコツンと当てた。