明日への扉
「恐らく、捻挫でしょう。骨折はしてないみたいね。」



保健室の先生が湿布を貼ってくれた。



「でも念のため、病院には行った方がいいわね。迎えに来てくれる人、いる?」



「後で、お母さんに来てもらいます。授業、あと1時間なんで、うけていきます。痛みも大分楽になりました。」




保健の先生も大した怪我じゃないと判断したのか、私の言葉に頷いてくれた。




歩けると言ったけど、柴田が譲らず、帰りもおんぶしてもらって先生と3人で教室に戻った。






「石川は捻挫みたいだ。でも、大怪我になってたかもしれない。教室で遊ぶのは止めなさい。必ず外で、周りに人がいないのを確かめてから遊ぶように!」



先生がそう言って、授業が始まった。











放課後。



みんなに支えてもらえば歩けるくらい、痛みは減っていた。



お母さんに電話して、校門近くの花壇のブロックに腰掛けた。





迎えを待ちながら、ぼんやりグランドを眺める。




野球部の練習してる声が、響く。




体育館からはバスケ部のランニングする掛け声と、キュッキュッという床の音が聞こえてくる。







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