明日への扉
しばらくして、お母さんが迎えにきてくれた。



病院では捻挫と言われ、湿布を貼り変えてもらった。



1週間くらい安静にすれば大丈夫と、先生は微笑んでくれた。







家に帰り、部屋で漫画を読んでると、お母さんがドアから顔を覗かせる。




「希、今日ぶつかった男の子が、お母さんと一緒に謝りに来てくれたわよ。降りてらっしゃい。」



「えっ!!」



起き上がった途端、『ズキン』 と、した。



なぜか、足じゃなく、胸が。




「ちょっ、ちょっと待って! えーっと… 着替えるから。」



「別にいいでしょ、そのままで。」



「スウェットなんてダメだよ! …お、お母さんも来てるんでしょ?」




クスクス笑うお母さんを見て、少し冷静になる。




そして、お気に入りのブラウスとスカートに着替えて、ゆっくり階段を降りた。







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