明日への扉
「柴田くん、かっこいいね。もてるんじゃない?」




柴田のお母さんが持ってきてくれたプリンを食べてると、お母さんが声をかけてきた。




「さぁ… 知らない。」



「ハンサムだし、スポーツマンだし。好青年よ! 希、頑張りなさい!」



「…何を頑張るのよ。訳分かんない。」




プリンを食べ終わり、ニヤけるお母さんを残して、二階に上がる。





さっきは、関心ないフリしたけど…



部屋に入ると、すぐにクラス名簿を探した。




し…しばた……



あった!



『柴田篤史』



篤史って名前なんだ。



しばたあつし…



シバタアツシ…




ベッドに寝転び、クッションをギュッと抱きしめる。



確かに、ちょっとカッコ良かったかも。



いや、別にそんなの、どうでもいいのよ。



でも…柴田の背中って、広くて安心できたんだよね。



……何だか、顔が熱いんですけど。



いやいや…


だけど…



えっ、なにー?



何を混乱してるの?



うーんと… 別に何でもない!



そうだよね。



うん……









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