明日への扉
「おはようございまーす。」




静かだった病棟も、朝になると賑やかになってくる。




今日も、いい天気だな…



朝日に一瞬目がくらむ。



当直あけには、眩しさがこたえるな。






「おはよ、舞ちゃん。落ち着いたかな?」



入院した彼女のベッドに、カーテンの隙間から顔を入れる。




「うん、大丈夫。気をつけてたんだけど… また発作出ちゃった。」




顔色の良くなった、可愛い笑顔にホッとする。




「そうだね、しばらく調子良かったのにね。」



ベッドに近づき、脈を測る。





「ね、先生。」



「ん?」






「私の喘息… 治るかな…」




トーンの下がった声に一瞬手が止まり、ゆっくりと彼女の顔を見る。












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