明日への扉
「やだねー… 色気ふりまいて。」



純ちゃんが、ボソッと呟いた。





「ねぇ、あつしぃー。」


更にトーンを上げた声。




「あー… 女とは行かねー。ペース合わねーし。」



柴田はあっさりそう言って、いつもツルんでる山下と歩きだした。




華やか女子は、呆然と立ち尽くしている。



私達は、笑いをこらえるのに必死だった。





下りも、どうにかみんなについて行けた。




帰りは、大丈夫な気がする。


酔い止めの薬も飲んだし。




バスに乗り、美穂と一緒に来る時の座席まで行くと、男子が座ってた。








< 31 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop