明日への扉
「焦ったけど…大丈夫だね。」



二人が出て行った後、純ちゃんが呟いた。




「良かったね、希。柴田にババロア食べてもらえて。」


「ちょっ、美穂!」


いきなり切り出す美穂の腕を、慌てて掴んだ。



「えっ! まさか…柴田が好きなの?」


「私は、何となく分かってたよ。」



目を丸くしてる純ちゃんと、ニコニコの玲子。



やだ… ばれてた?


だって、私が作ったババロアを、柴田が美味しそうに食べ続けるんだもん。



嬉しくて、つい顔が緩んじゃったよ。





「私は… 山下が、気になってきたかも。」


「ええーっ!!」



玲子のいきなり告白に、みんなで叫ぶ。



「いつからよ?」



「今、ビビッときた。だって男らしいじゃん!『誰にも言わねー。』なんてさぁ〜」



真っ赤な顔をして、ほっぺを押さえる姿が可愛いよ。




そこから一気に告白タイム。



純ちゃんは同級生の彼。


美穂はチョコを渡した先輩が、やっぱり好きだという。


玲子は山下。


私は…柴田。



みんなで、お互いの恋を応援しようと誓いあった。






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