明日への扉
「柴田に彼女いないって、言ってたじゃん!」



私をチラッと見た純ちゃんは、ヒロくんに詰め寄る。



「うん…柴田はハッキリ言わないけど、女の方が付き合ってるみたいな事言うからさぁー。 ま、確かな情報じゃないけど。」



ヒロくんは私が柴田を好きなこと、知らないんだ。




「純ちゃん、ありがと。でもいいじゃん!この6人で行こう!時間もったいないよ。」



私は精一杯明るい声で、純ちゃんと腕を組んだ。



「そうだよ、ありがとね。まず、ジェットコースター行く?」



玲子も続けてくれた。





「2人とも、ごめんね。希、ごめん。ババロアのお礼、したかったんだけど…」



しょんぼりしてしまった純ちゃんを見てたら


いつのまにか、涙がこぼれてた。




なぜ泣いてるのか、分からない。



柴田が来ないからなのか


彼女がいると聞いたからなのか


純ちゃんの優しさが嬉しいのか






全部…かな。






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