明日への扉
「またぁー、分かってるくせに。 ねっ、の・ぞ・みちゃん♪」



「もぉー。止めてくれる? 意味深な言い方。 うーん…考えとくよ。仕事入るかもしれないし。」






その後いろんな話をして、耳が痛くなるころ、ようやく電話を切った。







「美穂ちゃん、元気だって?」




いつの間にか、母が台所で昼食の準備をしていた。




「同窓会、行けば? 校舎、なくなるんでしょ?」




「うーん…」



ハガキを目の前にかざし、唸る。




「15才のあんた、可愛かったわよ。 …ふふっ。」




何かを思い出したような母をチラリとにらみ、頬杖をついた。






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