明日への扉
ミニテストは自己採点方式で、先生が答えを言いながら解説していく。





「ふーっ…」



篤史が両手を口の前にかざし、息を吹き掛けてる。



指が、赤い。



まだ、手が冷たいんだ。




どうしよう…






「暖まったら… 返してよね。」



気付いたら、自分のカイロを彼の手に乗せていた。




いつもは、ウジウジ迷うくせに。



今日の私は、変だ。




ちょっと目を見開いて、私を見る彼。




「クッ、クラスの代表で雪かきに行ってくれたから… 学級委員として、みんなを代表しての、お礼よ!」



学級委員をしてた私は、思わずそんな理由をこじつけた。




はぁー… 可愛くないよね。



ていうか、変な奴だよね。





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