ベイスボール
疲労が積もり練習中に千佳子が倒れた。


幸い大事には至らなかったものの暫くの間、入院を勧められた。


2〜3日が過ぎた頃、病室に千佳子の担任が来た。


そして千佳子こう告げた。


「俺が女子野球部がある高校に編入の推薦状を書いてやる。埼玉榊が良いか?それとも聖ドルガニヤが良いか?」


千佳子は首を横に振った。


「私は男の子と一緒に野球をやりたいんです!!」

千佳子は女子野球に興味が無かった。


憧れの桐原拓海に近付くために敢えて男子と活動を共にする共学の野球部を選んだ。


入院から1ヶ月後、千佳子は練習に復帰した。


意外にも野球部員は温かく千佳子を迎えた。


監督もよく戻って来たと千佳子の頭を撫でた。


千佳子はそれから足手まといにならぬ様、必死に野球に取り組んだ。
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