Once again
そして…
あれから3ヶ月後の今日
大阪から新幹線に乗った俺が向かった先は…
「雨降ってるし」
初めてきた駅のホームを出て見上げた夜空には
1つも星が見えなかった
「七夕…か」
7月7日の再会の夜は
梅雨明け間近の真っ暗な七夕だったけど
俺たちは1年ぶりに…
「すいません…この住所までお願いします」
タクシーに乗って行き先を伝えて
暗い雨降りの車道を…
「………蘭」
近づいてくる瞬間を前に募る想いは確実に…
この先の長い未来を一緒に歩いて行く確かな想いだと確信になって…
「着きましたよ」
「ありがとうございました」
連絡もなしに突然やってきた俺を受け入れてくれるのか…
またあの笑顔を俺に向けてくれるか不安はあった
だけど俺は…
―ピンポ~ン…
「はい、どちらさま?」
「夜分遅くにすみません…蘭さん、いらっしゃいますか?」