終われない夢
すると1人の男の警察官が歩いてきた
「2人は誘拐された北条さんと夕神さんのお友達かね?」
私は柴谷を見た
柴谷も私を見ている
とても心配そうな顔で
「どうなのかね?」
警察官の人はもう一度聞いてきた
私は柴谷の後ろに隠れながら
「……はぃ…」
答えた
「やっぱりそうか、ちょっと質問があるのだが、お2人さん、時間はあるかね?」
警察官の人が私達に顔を近づけながら言った
「ありません」
柴谷がきっぱりと言った
「オレらは今からすぐ荷物を持って学校に戻らないといけません」
「先生には言って来たのかね?」
警察官の人は猫なで声で言ってきた
「いいえ、すぐに帰ってこれると思ったので言っていません」
柴谷は正直に話した
ここで嘘をつけば私達が犯人だと思われかねない