生徒会長のキッス♪

「そんな顔するんなら話しかければいいのに。」


横でじれったそうな顔をしながら奈都が言った。



「っえ?……っへ?」



「“っえ?”でも“っへ?”でもないよ。さっきの美桜の顔めちゃくちゃ怖かったから。」




あたしは自分の顔を触ってみる。



「美桜がわかんなくても周りから見たらそう見えたの!!」



「もっと素直になればいいのに……」




ため息混じりに言った奈都の言葉がひっかかった。




「あたし素直だし!!」


「それはどうかな~?」



冷やかし顔で言う奈都にあたしは頭にきてしまった。




「じゃあ今仁様に話しかければ?」



「っな…なんであたしが?」



「あれ~?美桜は素直なんじゃなかったの?」




今の言葉でプツンッという音があたしのどこかから聞こえてきた。



「わかりました!!あたし素直になります!!」



「んじゃいってらっしゃーい♪」



「行ってきます!!」


< 117 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop