生徒会長のキッス♪
やつは仁様
「えー!!あの仁様とキキキキキ…………キスぅ!?」
屋上に来て事情を話たらよく響く大声で奈都が叫んだ。
これが教室の中だったら危なかった。
絶対みんなからの視線があたし達に一点集中してたよね?
だって“キス”だよ。“キス”。
誰だって反応しちゃう言葉じゃん。
「えっ?ってか待って。ちょっと頭の中整理させて。」
そう言いながら奈都は頭を抱えながらぶつぶつと呟き始めた。
あたしはさっきかき集めたプリントをきれいに揃えた。
「ってことは……………美桜が仁様の彼女ーー!?」
「いや。なる予定すらないから。」
奈都の叫び声とは正反対の冷ややかな声であたしは言った。
「っえ?なんで?」
きょとんとした顔で奈都があたしの顔をまじまじと見てきた。