生徒会長のキッス♪

やつは仁様


「えー!!あの仁様とキキキキキ…………キスぅ!?」




屋上に来て事情を話たらよく響く大声で奈都が叫んだ。



これが教室の中だったら危なかった。



絶対みんなからの視線があたし達に一点集中してたよね?



だって“キス”だよ。“キス”。


誰だって反応しちゃう言葉じゃん。




「えっ?ってか待って。ちょっと頭の中整理させて。」




そう言いながら奈都は頭を抱えながらぶつぶつと呟き始めた。


あたしはさっきかき集めたプリントをきれいに揃えた。




「ってことは……………美桜が仁様の彼女ーー!?」

「いや。なる予定すらないから。」




奈都の叫び声とは正反対の冷ややかな声であたしは言った。





「っえ?なんで?」




きょとんとした顔で奈都があたしの顔をまじまじと見てきた。


< 13 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop