生徒会長のキッス♪
神尾仁はバカにするような声で言った。
その言い方にカチンときた部分はあったもののあまり気にしないようにした。
「ああ。まぁ……あまりのサプライズで顔を見る余裕すらなかったもんで……」
あたしは平静を装って喋った。
「ふーん。……ってことは美桜のファーストキスって俺なんだぁ。」
神尾仁はニヤニヤしながらさっきまで座っていた椅子から立ち上がった。
「はい。お陰様で。」
あたしは素っ気なく且つ嫌みたっぷりに言ってやった。
すると何を思い立ったのか神尾仁がじわじわとあたしの方に歩み寄ってきた。
もちろんあたしは近づかれる度に後ろに一歩一歩後ずさりする。