【実話】星になったキミへ
「そういえば、話変わるけど、郁ってどーして入院してるの?悪そうには、見えないんだけど…」


今まで何となく、触れられなかった事だった。


「……私ね、お父さんを刺しちゃったの…」

「えー!マジなの!?」


「うん…いつものように、ケンカになっちゃって。うちの、お父さんもアル中で、ここにかかってて。とにかく、『お前に言われたくねーよ!』って感じで。発作的に刺しちゃった。それで、強制入院…」



「…そうだったんだ。でも、強制入院でいきなり開放からなの?」


「まさかぁ。私、ここに上がって来る前、5病棟にいたから。それも、保護室に1ヶ月入ってたかな。」


「えー!あんなトコに1ヶ月も!?よく、頭おかしくなんなかったね。」


保護室とは、独房の事で。


布団の横に、トイレがそのままあって。


私は、入った事はないが、とにかく、かなりいっちゃってる人が入る部屋の事。


よく、暴れたり、ケンカしたりしたら、入れられるらしい。


そんなトコに、1ヶ月…


゛凄いな″


私には、無理だ。
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