【実話】星になったキミへ

自己破産

お金が入ってくるようになってから、私の金銭感覚はズレ始めていった。



デリを始めたのは、そもそも健のため…だったはず。



それが、いつしか自分の欲望の為に働くようになっていた。



元々、物欲はある方だったが、欲しい…と思った物は全て手に入れないと気が済まなくなっていた。



お金が入れば買い物をし、なくなれば体を売る。



そのコトの繰り返しだった。


金はある、物はある、男はいる。



だけど、心の中は『カラッポ』だった。



どんなに買い物をしても、心が満たされるコトはなかった。



ただ、買い物をしていると、薬をしたい…という気持ちにはならなかった。



そして、私は、借金をしてまで服やバッグ、アクセサリーを買うようになった。


゙どうせ、体売ればすぐ返せるし″



軽い気持ちだった。



その借金が雪だるま式に増え、自分の手には負えなくなるのに、そう時間はかからなかった。
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