【実話】星になったキミへ
「……ん。」



朝陽で目が覚めた。



隣を見ると、もう健の姿はなかった。



時計を見ると、8時。



゙そっか。仕事行ったんだ。″



頭がガンガンする。



゙昨日、飲み過ぎたかな″


酔っていても、昨日のコトは、しっかり覚えてる。



私、健の彼女になれたんだよね?



しばらく、昨日の余韻に浸ると、私は、ホテルを出た。



仕事は、今日は遅番だ。


゙よかった。ゆっくりだ″


遅番は、4時半までにお店に入ればいい。



私は、家に帰ってもう一眠りすると、店に向かった。



「おはよーございまーす」



「おはよう、さくらちゃん。今日、6時に予約入ってるから。」



「はーい。わかりました。」


私は、タオル類を持つと、部屋へ向かった。



ソープは個室待機だから、気が楽だ。



私は、待機してる間、ずっと、健からもらったCDを聴いている。



入院中に健からもらったCD。



思えば、あの頃からちゃんと、健は私のコトを想ってくれてたんだ。



なのに、私は、体売って、薬に溺れて、浮気して…。


最悪だな…。



健は、あんな風にしてるけど、すごく一途な人。



浮気なんて、絶対しない。


自分がしないから、相手もしないだろう…と、思えるのだろう。



曖昧な関係の時も、



「相手がいたらする」



みたいなコト言ってたけど、そんなコトは絶対しない。


健の、



「してない。」



と、言う言葉は真実だ。


それに比べて私は…。



何してんだろうね。


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