【実話】星になったキミへ
「私、ずっと大ちゃんに、アイツに指名されてたの。アイツは前の店からの客で…。毎週来てくれてて。さくらちゃんも知っての通り、アイツ、ラストまで買ってくれるでしょ??」




「えっ!?てことは、美姫ちゃんもアレ…してたの!?」


コクッ。



美姫ちゃんは、首を縦に振った。



゙えー!!この店ヤバいよ!″



「でも、私したくなかったの!だから、この店に逃げてきたんだよ!なのに、アイツ、追いかけてきて…。」



「アイツから逃げてこの店に来たの!?」



「うん。だって、薬したくなかったんだ。やっぱ、怖いじゃん!中毒なったら、抜けれないって聞くし、警察に捕まるんだよ??そんなコト考えたら、怖くて、怖くて。それに、いつも気持ちいいわけじゃない。たまに気持ち悪くなる時だってあるし。とにかくね、私、アイツに言ったの!もう、したくないって。」




さっきの私と同じだ。



「それで??何て言われたの??」




美姫ちゃんは涙を拭うと、



「『俺の言うコトが聞けへんのかー』って……。灰皿で殴られたの。」



そう言うと、前髪を上げ、おでこを私に見せた。



!!



そこには、縫った後が痛々しく残っている。



「ひどい!そんなコトされたの!?何で、店長に言わなかったの!?」



美姫ちゃんは、フッ…と笑うと、



「アイツね、組の幹部なんだ。言っても無駄よ…。」



暴力団…。



そんな予感はしてた。



確かに、全てが普通じゃなかった。



何で、気づかなかったんだろう…。


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