【実話】星になったキミへ
美姫ちゃんは、続ける。



「アイツに追われたら、県外に行くしかないんだって。それで、私…」



「私…??」



「さくらちゃんをアイツに推したの!薬好きな子いるよ…って。」




そういうコトか………。




「ごめんなさい、さくらちゃん!ごめんなさい…。」



泣く彼女を責めるコトは、私には出来なかった。



こうするしかなかったんだ。



今まで、どんなに怖かっただろう。



「いーよ、美姫ちゃん。幸い、まだ二回しか会ってないし。名前も知らない仲だからさー。」



美姫ちゃんは涙を拭くと、当然の質問をしてきた。



「DRUGは!?したの!?」



「んー。一回だけねー。今日は、断ったよ。」




「殴られたりしなかった!?」



「見ての通り、何ともないよ。」



美姫ちゃんはその場に崩れ落ちると、



「よかったー。」



と、安堵の表情を浮かべた。



私は、美姫ちゃんの話を聞きながら、ある決意をしていた。



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