【実話】星になったキミへ
「おはよーございまーす。」


「おはよう。さくらちゃん。」



そこには、姉さんの姿があった。



「今日が初出勤ね。期待してるから、頑張って!」



「はーい。」



この店では、客に点数をつけられる。



アンケートがあって、コトが終わった後に、会話やテクニック、気配りなど、点数をつける形式だ。



お店を上がる時に、女の子一人一人に渡される。



゙なんだか、緊張するな″


私は、一人一人、誠意のこもった、真心のこもった接客をした。



お客様が、『疑似恋愛』を楽しめるように努力した。


キツイ、マットプレイも、手を抜かなかった。



閉店の時、私は、姉さんに呼び出された。



゙何かまずったかな…。″


゙点数が、悪かったのかも。″



緊張した面持ちで、姉さんの所に行くと、



「さくらちゃん!」



「はいッ!!」



ガバッ!



姉さんは、いきなり、私を抱き締めた。



「ねっ姉さん!?」



何がなんだかわからない私。



すると、姉さんが、



「スゴいわ!オール満点よ!!」



「えっ!?ホントですか!?」



「オープン以来の快挙よ!」


「うわー!嬉しいです!!」



「この調子ならすぐNO。1よ!」



「だと、いいですけど…。」


「これからも、頑張ってね!」



「あっ、はい。」



姉さんの喜びようは、凄かった。



それを見てると、私も嬉しかった。



ハッ!



今、何時!?



時計を見ると、1時過ぎ。


「姉さん、すいません。この後、用事あるんで。失礼します。」



「わかったわ。また、明日ね。」



「はい。お疲れさまでしたー。」



私は、急いで着替えると、昨日のバーへとむかった。
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