【実話】星になったキミへ
゙なんか、辞めるって決めたら、もう店に行きたくないな…″



゙今日、辞めちゃえ!″



そう決めると、私は姉さんに電話をした。



「もしもし。」



「あっ。さくらですけど。」


「さくらちゃん??どうしたの??」



「あのー。明日、向こうに帰らないといけないんですけど…。」



「いいわよ。何日位?」



「えっと。本格的に帰るんです。お店、揚がりたいんですけど…。」



すると、姉さんは、



「えー!さくらちゃん、お店辞めるの!?」



「はい。父の具合が悪くて…。」



嘘も方便。



すると…、



「そう。そういう理由なら、仕方ないわね。今、さくらちゃんに抜けられるのは痛いけど……。わかりました。今日は、出勤するの?」



「いえ。今日は、荷物の整理をしますので…。」



「……。そう。じゃぁ、もう、お別れね。」



「はい。急にすみません。」


「あっちに帰っても、元気でね。」



「はい。今までありがとうございました。」



そう言うと、電話を切った。



ふーっ。



よかった。



なんだか、帰るコトが嬉しくなってきた。



半年ぶりの故郷。



が、レイにも言わなきゃいけない。



゙やっと、気持ちに気付いたのに…″



゙最後の夜かぁ…。″



私は、切ない気持ちでメークを済ませると、バーへと向かった。


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