【実話】星になったキミへ
バーに着くと、レイの姿を探した。



が、まだ来ていない。



私は、カウンターに座ると、『マルガリータ』を注文した。



マルガリータは、初めてレイと出逢った時、レイが私にプレゼントしてくれたカクテルだから。



゙今日でレイとは、さよならなんだよね…。″



そう思うと、悲しかった。


゙涙でさよならしたくない!″



゙笑って!″



そう、自分にいい聞かせてると、レイが、バタバタと入って来た。



「姫。ゴメン、ゴメン。急に仕事が入ってさ。」



珍しいな。



「へー。ちゃんと仕事してるんだね。」



「失礼な!ちゃんと、してますよ。」



「それは、お疲れ様。」



レイは、私が飲んでるカクテルを見ると、



「おっ!?マルガリータ、飲んでるの!?」



「うんッ!これって、レイとの想い出のカクテルでしょ?今日は、特別な日だから。」



「特別って、何が??」



私は、黙ってマルガリータを飲む。



「ひーめ。どうしたの??」



「レイ。レイって、ホントは私のコト、どう思ってる??」



「姫のコト??好きに決まってんじゃん!」



「ちゃんと答えてよ!」



「どうしたのさ。……何かあったの??」



「…………。」



私は、意を決すると、



「あのねッ。私、実家に帰るコトになったんだ。」



「えっ!?いつ!?」



「明日、帰るよ。もう、こっちには、来るコトないと思う。」



レイは、深く考え込んでいた。



そして、レイの口から出た言葉は……


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