【実話】星になったキミへ
「かすみが結婚した。」



「えっ!?」



……………………。



かすみちゃんが……。



結婚………!?



そっか。



それで、健、落ち込んでるんだ。



私のコトを心配してるんじゃないんだ。



そっか………。



なんか……惨めだな。



私は、いつだって、かすみちゃんの次。



どんなに頑張っても、一番にはなれない。



「それで、りんに逢いたくなってさ。」



どうして………??



「何で、かすみちゃんが結婚したら、私に逢いたくなるの??」



ボソッと言う私。



だって、面白くない。



不愉快だよ。



健は、



「なんか、かすみに裏切られた気分になって…。それで、俺のコト解ってくれるのは、やっぱ、りんしかいないなって思ってさ。」



嬉しくないよ……。



「………かすみちゃんとは、逢ったの??」



「うん。最後にあったよ。アイツ、幸せそうでさー。キラキラ輝いてたよ。それで、ああ、もう二度と手に入らないんだなーって。淋しかった。」



そう言う健の瞳には、うっすら涙が滲んでいる。



いいね、かすみちゃん。


かすみちゃんは、こんなに想われて。



私なんて……。



かすみちゃんが太陽なら、私は、月だよ……。



決して、日の当たるコトはない……。



凄く、惨めだ。



でも、健に久しぶりに逢って感じた。



私は、この人を愛している。



健は、うつむいたまま、暗い表情。



今でも、かすみちゃんのコト、想ってるんだね。



私が、健のコト、想うように健も、いつまでも片想いのまま、かすみちゃんを追いかけ続けてる。



健と、想いがシンクロして、私も切ないよ。



健の気持ちを、私はきっと誰よりも理解出来る。



その気持ち、わかるよ。

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