【実話】星になったキミへ
それから、健とは曖昧な関係が続いた。



付き合ってるわけではない。



だけど、毎日のように逢っていた。



でも、健にしては珍しく、体を求めてはこない。



私が、あの日抱いたきり、健とは体の関係はなかった。



まだ、抱くだけの気力がないのだろう。



また、レイも、週1でこっちに通ってくれていた。


レイのコトも好きだよ。



でも、健には勝てないよ。


それに、傷心の健を放ってはおけない。



もし、私が、健の立場だったら、いつも誰かにいてほしい。



だから、健は、私と逢うのだろう。



健と逢い、レイとも逢う…。



こんなんじゃいけないよ!


昔のままだ。



レイに別れを告げなきゃ。


健が、いつ、かすみちゃんを忘れるのかは、わからないよ。



一生、忘れないかもしれない。



でも、私は、健と歩いていく。



ごめんなさい、レイ……。


私の隣には、いつも、健にいてほしいんだ。



かすみちゃんのコトは忘れなくてもいい。



心に閉まっていてくれれば……。



レイに別れを告げよう。


これ以上、レイを振り回したくない。



レイのコトも、大事だから。


レイには、幸せになってほしい。



私よりも、いい人なんて沢山いるよ。





そして、私は、レイが訪れるのを待つ。



別れを告げるために……。
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