【実話】星になったキミへ
「りん。俺さ、自分から結婚しろなんて言ったけど、後悔したよ。」



「……そう。」



「俺、りんがいないとダメなコトに気付いたんだ。失ってから初めて気付いた。でも、気付いた時には、りんはいなかった。生きていけないって思ったよ。りんを取り戻したかった。初めて人生に絶望したよ。」



「健……。」



「りん。戻ってきてくれて、ありがとうな。」



「私が戻りたかったんだよ。」



「俺もりんのコト、忘れた日はなかったよ。」



「私もだよ。」



「俺達って、同じコト考えてたんだね。」



「そだね。お互いに想ってたんだね。」



「りん。心の底から愛してるよ。」



健の気持ちは、嬉しい。


幸せだよ。



だけど…………。



「でもね、健。」



「何?」



「現実問題、私には子供がいるの。それ、わかってる?」



「……………。」



「今はお母さんが見ててくれてるけど、こんなわがままは、普通通らないよ。何時までも、健と二人でいるコトは出来ないんだよ。」



病んでる健には、キツかったかな……。



すると、健の口から出たコトバは……、



「……一度、健斗に会わせてくれないか??」



「え……??会ってどうするの??」



「会ってみたいんだ。それから決めるよ。」



「……わかった。じゃぁ、明日家に行こうか。」



「うん。」



そう言うと、私達は横になった。


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