【実話】星になったキミへ

天国からの手紙

ある日、いつものように瀉血をしていた。



健斗は保育園。



母は買い物。



家には私一人。



今日は、違ったコトに挑戦していた。



注射針だけを静脈に入れるという試み。



ペンタジンの打ちすぎと、瀉血のし過ぎで私の血管はボロボロだった。



慣れてないと入れられない。



今日もなんとか、静脈に入れるコトができた。



ポタポタ…。



と、血が流れ始める。



私は、下に洗面器を置いていた。



そして、ベッドに横になる。



眠剤も飲んでいた。



だって、死にたかったから。



誰も殺してくれないから、自分で自分を殺めるよ。


健斗、ゴメンね……。



そして、私は意識を無くしていた。



眠剤のせいなのか、出血多量なのかは解らない。



薄れゆく意識の中で、健に逢えた気がした。



あの、優しく低い声で、


『りん。どしたー??』



と、言っていた……。


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