【実話】星になったキミへ
「ごめん、やっぱ帰る。」


「えー!?今からじゃん!?なんでー!?」


「気分悪い、ごめんね。」


今日の相手に別れを告げ、ホテルを後にした。


何を思いついたのか、コンビニ入ると、私はカミソリを手にしていた。


家に帰ると、さすがにみんな寝ていた。


゛私が、いなくなっても悲しむ人なんていないよ″


゛健なんて、私の遺体を見て泣いて後悔すればいいんだ″


だんだん、卑怯な事を考えだしていた。


生きる事に疲れた…と、いうのもあった。


゛もう、何も考えたくないよ…″


カミソリを右肘の内側にあてると、思い切り引いた。


血が滲んでくる。


もう一度、同じ場所を切る。


何度も何度も、傷口にカミソリをあてては切る。


痛みはさほど、ない。

ベッドのマットレスを通過して、血がゆかにたまってゆく。


゛ああ、結構出血してるな…なんか、死ねそうかも″


だんだん、意識が薄れてゆく。


゛なんか、ヤバイ!″

゛マジで死んじゃうよ″


私は、本当は死にたくなかったのだろう。


部屋の壁を思い切り叩いた。


声はもう、出ない。


これが、出血多量ってやつなんだ。


゛もう、死んじゃうよ″


私は気を失っていた…
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