【実話】星になったキミへ
東看護婦の後に付いて、廊下の奥へ奥へと入って行く。


「はい、ここが杉田さんの病室A3号になります。」


見ると、畳8畳程の部屋に、女の人が7人座っている。


゛こんなとこに、7人もいるの!?私合わせて8人…ぎゅうぎゅう詰めじゃん!!″


「みなさん、今日からこの部屋に入る事になった杉田凛さんです。分からない事とか、教えてあげて下さいね。」


「はーい」


三人だけ、返事した。

「じゃあ、杉田さん、ここの部屋の人達に分からない事は聞いてちょうだい。お布団は、後から持って来るから。あ、そうそう。今日の所は、お洋服のまま寝てちょうだい。」


「なんで!?甚兵衛持って来てるんだけど!!」

「あれは、紐が付いているからダメです。」

「お洋服がシワになるじゃん!」


「ジャージを持って来なかったあなたが悪いんでしょう?」


「バカな事言わないでよ!ジャージ持って来いなんて、言われてないし!!」


「……それなら、お母さんに後から持って来てくれるよう頼んでおきます。」


ホッ。


私は、胸をなでおろした。


東看護婦は、忙しそうにその場を去っていった。

< 68 / 315 >

この作品をシェア

pagetop