【実話】星になったキミへ
心の中で、

゛なんか普通の客と違うな…″

と、思いながら…

予感は的中した!

世間話を上手い具合に織り混ぜながら、こちらの探りを入れてくる。
男が切り出した。

「桜ちゃんさー、もっとお金欲しくない?」
当然、店内での引き抜きは禁じられている。
「いやー、欲しいですけどー、ダメですよぉ」
頑なに拒む私に女性の方から名刺が渡された。
そこには、

゛マドンナ ちえ″

と書かれていた。

「気が向いたら、電話して。待ってるから。」

そう言って、男女は店を後にした。
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