堕天使の理由
6月に入ってすぐ、まだ雨が降っていなかった静かな夜
夜中にショウから遊びに誘われたけれど、親がうるさいから行けないとメールすると
「分かった」
一言だけ返って来て、少し気になったのもあって
「どうしたの?」
返信はすぐに返って来た。
「なんか、会いたかったから」
メールを読み返すけれど、顔がニヤニヤするのが分かった
なんとなく分かっていたような、そんな感じだった。
あたしは、ショウが好きだ
ショウも気がないようには、見えなかった。
ちょっと考えてから、メールを送る
「好きになったら困る?」
「困らないよ」
「じゃあ、付き合って下さい」
「よろしくな!!」
これが、ショウとの始まりで
あたしにとって忘れられない、色褪せない
6月4日。