堕天使の理由

「まだまだ若いんだから、俺なんか結婚しねぇとヤベーぞ」



田中はそう言って笑う。


ついつい、あたしは笑っちゃって、


「あははっ確かに、うちのママと結婚すれば?」

「アンナのママは良い人だよ、お前んことめちゃくちゃ心配してるし、考えてるからなぁ」

「うん、最近分かってる」

「なら良いんだよ。」

「あたし中2の時最低でさ」

「あー猪鼻先生から聞いたよ、でもけっしてお前が悪いなんて言ってなかったぞ?」



猪鼻は中1の時の担任で、その時あたしは学級委員なんか
やっちゃってたし、めちゃめちゃ優等生だったから。
中2になって急に代わり始めたあたしを、心配してくれてた



「うん、あいつは中1の頃のあたし知ってるから」

「変わったわけじゃないんだろうけど、皆心配なんだよ」

「分かってるよ、それくらい。でも、中2ん時は心配とかだるかったしさ?何も分かってなかったんだよ。分かったような振りでいたって、心ん中では寂しくって不安でしょうがなかった。」

「そこまで分かってんなら、安心だな!」
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