堕天使の理由


「じゃあ帰んね〜!」


「はーい、明後日待ってるねー」



原口が言い終わるのを待って、ドアを閉めた


1階まで降りると、下駄箱のとこに田中が居た。


田中は体育の先生だから、体育の脇にある小さい部屋に居ることが多い。


「田中〜メールするよ」


あたしは自分の靴を出して、上履きをしまう


「おーあいよ!気を付けてな〜」


あたしは振り返って、ちょっと笑って

校舎を出た。


校門にはツナミが見えて、手を振りながら小走りで近付く。



遠くからでも見える、ツナミの赤茶っぽい髪色


男っぽいラフな格好に、オレンジ色のチャリンコ


あたしが後ろに乗ると、ツナミは、


「うっしゃー行くかー!」



って笑う。



そうだ、コイツこそ。

青春そのもの
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