例えば、それが奇跡なら…
奇跡のキーホルダー…。


二人は顔を見合わせた。


紗英は笑顔を見せた。

「柚葉ちゃん、お揃いだね!」


紗英の言葉に柚葉は笑った。


「お揃いかぁ〜。」


紗英はキーホルダーを握りしめながら言った。


「これね、他の看護婦さんも、先生も、患者さんもね、みんな気にいってて…。」


「それでね、どこに売ってるの?ってよく聞かれるの。」


紗英は柚葉を優しく見ていた。


さりげなく柚葉に触れていた。


柚葉の身体は少し熱かった…。
< 115 / 158 >

この作品をシェア

pagetop